年を重ねていくにつれ、だんだん人と会うことに面倒くささを感じるようになってしまった。
素直に話して、素直に笑って、ぶつけ合って、喧嘩して、怒って、泣いて、また笑って、そうやって分かり合っていきたい自分と、
話の裏をくぐったり、あとのことを心配したり、共感しようともせず心のない返事ばかりの大人の対応をしている、素直になれない自分がいる。
歳に比例して増えてきた人から傷つけられた経験と、歳に半比例して減ってきた体力から、新しい出会いのために使うエネルギーは無駄だという結論が頭のどこかにプログラミングされてしまった気がする。本当に寂しいことだ。
「どうせまた裏切られる」「どうせ分かり合えない」「どうせ私を理解してもらえない」
たとえそのすべてが正だとしても、素直に話して、喧嘩して、笑って、分け合える誰かと会いたい。その瞬間を楽しみたい。傷つけ、傷づけられながらもそばにいてくれるだけは疑わなくていい人に会えたい。
そして、たとえこれからも人に傷つけられることがあってても、人とのご縁を面倒くさい何かに思わない強い自分になりたい。